2023年12月14日木曜日

米川浩二 写真展「心書の旅」

 2023年9~10月、大阪府刀根山市にある大阪刀根山医療センターにて、米川浩二さんによる写真展「心書の旅」と開催しました。

この病院の院内ギャラリーでは、2019年以降、年に1度、地域のプロの写真家さんに協力をいただき展示を行っています。

今年は、米川浩二さんによる作品展です。

米川さんは1960年大阪生まれの63歳。現在は大阪難波でコマーシャルフォトグラファーとしてスタジオの経営や、自然を題材にしたアート活動を通して自然保護活動を行うNPOの理事など幅広く活躍されています。


今回の作品展では、米川さんが、ご友人の書道家・伊藤進さんの書とともに全国を旅しながら撮影した作品、15点を展示しました。





さて、この作品は北海道で撮影されたものなのですが、どのようにして撮影されたと思われますか?

 

米川さんにお話をうかがったところ、「草の上に書を置き、馬たちがフレームに入ってくれるのをひたすら待つ・・・」とのことでした。

 

この状態になるまで、風に吹かれて、書がヒラヒラと飛んでしまうこともありましたが、気長に待ち続け、シャッターを切ることができたそうです。

このお話を伺うと、とても貴重な1枚だということが分かりますね。



今回の展示では、作品のタイトルや説明はありません。

皆さまには、風景や書を自由に見ていただければと思います。

 

また、作品の中にあるヒントから、どこでどのように撮影されたのか、想像を膨らませながら見るのも面白いかもしれませんね。




(秋山)


2023年8月23日水曜日

写真展「日本で見られる蝶」(後半) ペンネーム:でんでん虫

 後半の展示替えを行いました。


お気づきでしょうか、
今回の写真のほとんどは、上下2枚の写真で構成されています。

蝶には、翅の裏と表で模様がちがうものがいるそうです。
今回は、『蝶の翅の表も裏も両方楽しめるように』というでんでん虫さんのコンセプトで、このような構成になりました。



キャプションの生息環境に『人家』や『公園』と表示のある蝶は、私たちの生活圏にいる蝶ということになります。

目に入っていないだけで、実は、身近なところにこんなに蝶がいたんだと、気づく機会となりました。


(秋山)



写真展「日本で見られる蝶」 ペンネーム:でんでん虫さん

 大阪刀根山医療センターにて、ペンネーム:でんでん虫さんによる写真展を行いました。

でんでん虫さんは、6年前に肺がんの診断を受け、当院で治療を続けておられる方です。

現在、病状は安定し、全国津々浦々へ足を運び、写真を楽しんでおられます。今回は、2020年に続き、3回目の展示をお願いしました。



今回のテーマは、「日本で見られる蝶」。
私たちの身の回りにいる蝶から、なかなか出会えない珍しい蝶まで、いろんな蝶の写真が展示されています。



写真の下には、


このような、表示で以下の4点の記載があります。

・蝶の名前
・食草(幼虫の時の食べ物)
・生息環境(よく見かける場所)
・行動(活動時間帯)

「食草」とは、幼虫の時の食べ物です。
蝶の幼虫の食べ物は限定されているため、その食べ物が無くなると蝶も絶えてしまうそうです。

そう言う事情もあり、「毎年、蝶の育ちを見つめていると、自然を守ることの大切さを実感する」と、でんでん虫さんは話しておられました。



こちらの蝶は、アサギマダラ。
1000Km以上も海を越えて旅をする渡り鳥ならぬ「渡り蝶」。
市民参加型のマーキング調査が行われていることでも有名なので、ご存じの方もおられるかもしれません。


後半は、写真を入れ替えて、引き続き、「日本で見られる蝶」を展示します。

(秋山)


藤本朝和「水彩画イラスト原画展」(後半)

 藤本さんの展示、後半は、日本の風景です。前半は世界の風景でしたが、今回は馴染みのある風景も描かれています。



藤本さんは絵を描く時、もとになる写真を見て描かれるそうです。風景画が多いですが、時に、花や鳥、人物も描かれます。

色遣いが独特な部分もあり、近づいて見ていると、色の重なりが見えてきます。



1カ月半、美しい絵を楽しむとともに、海外、日本の各地へ旅行したような気分になれた展示となりました。


(秋山)



2023年8月17日木曜日

藤本朝和「水彩画イラスト原画展」(前半)

 大阪刀根山医療センターで、藤本朝和さんの「水彩画イラスト原画展」を開催しました。

藤本さんは、この病院の患者様です。以前の展示に続き、今回は2度目の展示になります。

作品は、水彩色鉛筆や水彩絵の具を使って彩色をされており、独特な柔らかさと奥行きが感じられます。







今回の作品タイトル・解説や、あいさつ文は、すべて、藤本さんのお手製です。

御年83歳。パソコン使いにも手慣れておられるようです。



以下に、あいさつ文を記載します。

〈挨拶文〉

ありがとう 大阪刀根山医療センターのみなさま

通院・入院患者として、お世話になって約3年。おかげさまにて、体調も特に変化なく、順調に過ごさせて戴いており、ありがたく感謝いたしております。

さて、入院中に当病院の企画で(ほたる展)を知る機会があり、係の方の特別のご配慮により、私の未熟な『趣味の絵』を数回展示戴き、身に余る光栄でございます。

この展示に出品できることが、励みになり、体調も順調、間もなく83歳。
ありがたや、ありがたや・・・・

合掌

藤本朝和





後半は、日本の風景をテーマにした作品に展示替えをします。
どうぞお楽しみください。

(秋山)

2023年5月22日月曜日

生駒病院開院50周年記念コンサート @カリオンホール(兵庫県川辺郡猪名川町)

 以前に一度 演奏のご縁がありました 生駒病院さまから、この度 開院50周年記念事業でのホールコンサートをご依頼頂き 出演させて頂きました。


演奏は、オルテンシアⅡ。ソプラノ和田友紀菜、サックス池田隆人、ピアノ岩佐涼の三人。
病院ご関係者さま100名以上のお客様がご来場の中、「乾杯の歌」「アマポーラ」「川の流れのように」などお馴染みの名曲を披露。最後にお客様の熱い拍手にお応えしてアンコール2曲を演奏させて頂きました。


終演後のお見送りの際には多くの皆さまから温かいお言葉をおかけ頂き、演奏者も幸福感いっぱいの1日となりました。

生駒病院 院長先生、理事長様をはじめ、病院ご関係者さま、ホールのスタッフさま、そしてお越し頂きましたお客様に心より感謝申し上げます。
ありがとうございました。
また、きっとお目にかかれますように!

ヴェルディ作『椿姫』より 「乾杯の歌」

「アマポーレ」~メンバー紹介

「見上げてごらん夜の星を」(アンコール)



5/20生駒病院 プログラム

1 ヴェルディ「椿姫」より「乾杯の歌」
2 シュトラウス 「春の声」
3 ホールニューワールド
4日本の歌メドレー
    春の小川~夏は来ぬ~茶摘み~鯉のぼり~ふるさと
5アマポーラ
6川の流れのように

アンコール
  見上げてごらん夜の星を
タイム トウ セイ グッドバイ

(田渕)

川上裕己さん イラスト原画展

 4月下旬から6月中旬まで、大阪刀根山医療センターの院内ギャラリーにて、川上裕己さん(19歳)の絵画展を行っています。

川上さんは、大阪刀根山医療センターの患者様です。

2歳の時に筋ジストロフィーの診断を受けて以来、この通院をしておられる方です。


今回の展示は、2019年、2021年に続き、3回目の展示となります。

川上さん特有の緻密で繊細な作品をお借りして展示しております。


「雨つぶ、きらり」
左下部分を拡大すると・・・・
雨粒がカタツムリや葉に当たっては寝ている様子が生き生きと描かれています。





川上さんは、実際の風景や写真を描くのではなく、イメージの中の映像を描いておられるそうです。


「羽ふるわせて青空へ」
この作品は今夏の筋学会、筋ジストロフィー医療研究会合同学術集会のポスターのために描かれたものです。





ここで、川上裕己さんの制作の様子をご紹介します。


筋力低下が進んできているため、軽量ペンや、芯の柔らかい水彩色鉛筆を使用し、画用紙を動かすなど工夫しながら絵を描いているそうです。

展示と合わせて、制作の様子も紹介させていただきました。






今回の展示は、6月中旬までです。
皆様、ぜひ間近でご覧になって、お楽しみください。

(秋山)






写真展「100分の1の自己満足 Part4」

 4月中旬より、大阪刀根山医療センターの院内ギャラリーにて、北田満さん、岩本純次さんによる写真展「100分の1の自己満足 Part4」を開催しています。


「100枚撮れば、1枚くらいは満足のできる作品があるだろう。」という、お二人の共通のコンセプトから、『100分の1の自己満足』というタイトルとなっています。2018年以降、定期的に展示に協力してくださっており、今回で4回目となります。

北田さんがこの病院の職員のご家族というご縁で、展示に協力をいただいています。岩本さんは、北田さんのご友人で、同じ職場の同僚であったお二人は、定年後、一緒に写真を楽しんでこられました。


それでは作品をご紹介します。

こちらは、北田さんの作品。




花にピントをあて、背景をぼやかして撮影したそうです。

タイトルに「月下(?)」とありますが、
アジサイの背景にあるものは、お月さまのように見えて、実は違うそうです。
お月さまのように見えるものはなんのでしょう・・・
幻想的な1枚です。





こちらは岩本さんの作品「移ろう春物」。

4つのシーンで、移ろう春の風景を追っていく事ができるように工夫されたそうです。

「観梅」

「雛祭り」

「桜花」

「新緑」




回を重ねるごとに、お二人ともそれぞれに進化しておられるように思います。
1つの展示で、お二人それぞれの作風を楽しむことができるのも、今回の展示のポイントです。


向かって右が北田さん、左が岩本さんです。
今回は、お二人の奥様方にも展示作業を手伝っていただきました。


この展示は、6月中旬まで行っております。どうぞお楽しみください。

(秋山)